【広島 蔦屋書店】遠距離現在 Universal / Remote
フェア・展示
2号館1F アート平台 2024年07月03日(水) - 09月01日(日)
広島市現代美術館では2024年6月29日(土)から9月1日(日)まで、展覧会「遠距離現在 Universal / Remote」が開催されます。広島 蔦屋書店では、展覧会の紹介や図録の販売とともに、「あなたとわたしの距離」をテーマにフェアを開催します。
あのパンデミックは、もう遠い過去となっていますか?それとも、まだ身体に刻まれたままの忘れがたい近しい記憶でしょうか?
パンデミックの最中には「距離」を改めて考えることも多かったですね。会いに行けない人、周りとの距離(2メートル)、遠い人とのリモート会議では、距離が急に近寄り少し慌てたりしました。インターネットの便利さと怖さ、生身の身体同士のコミュニケーションの温かさと、それを分断される寂しさを再確認した出来事でした。
パンデミックの最中には「距離」を改めて考えることも多かったですね。会いに行けない人、周りとの距離(2メートル)、遠い人とのリモート会議では、距離が急に近寄り少し慌てたりしました。インターネットの便利さと怖さ、生身の身体同士のコミュニケーションの温かさと、それを分断される寂しさを再確認した出来事でした。
今回の広島市現代美術館の展覧会では、3年間のパンデミックを現代アートを通して振り返っています。展覧会のタイトル「遠距離現在 Universal / Remote」は、常に遠くあり続ける現在を忘れないために造語されたそうです。本来は万能リモコンを意味するUniversal Remoteを、スラッシュで分断することで、その「万能性」にくさびを打ち、ユニバーサル(世界)とリモート(遠隔、非対面)を露呈させています。コロナ禍を経て私たちが認識した「遠さ」の感覚、また、今なお遠くにそれぞれが生きていることを認識するのは重要なのではないかという思いが、この題名に込められています。
広島 蔦屋書店 アートコンシェルジュ 犬丸
遠距離現在 Universal / Remote
現代美術が観測した、個人と社会の距離感
20世紀後半以降、人、資本、情報の移動は世界規模に広がりました。2010年代から本格化したスマートデバイスの普及とともに、オーバーツーリズム、生産コストと環境負担の途上国への転嫁、情報格差など、グローバルな移動に伴う問題を抱えたまま、私たちは2020年代を迎えました。そして、2020年に始まった国境のないパンデミックにより、人の移動が不意に停止されたものの、資本と情報の移動が止まる気配はありませんでした。かえって、資本や情報の本当の姿が見えてくるようになったと思えます。豊かさと貧しさ。強さと弱さ。私たちの世界のいびつな姿はますます露骨に、あらわになるようです。
展覧会タイトル「遠距離現在 Universal / Remote」は、資本と情報が世界規模で移動する今世紀の状況を踏まえたものです。監視システムの過剰や精密なテクノロジーのもたらす滑稽さ、また人間の深い孤独を感じさせる作品群は、今の時代、あるいはポストコロナ時代の世界と真摯に向き合っているようにも見えます。本展は、「Pan- の規模で拡大し続ける社会」、「リモート化する個人」を軸に、このような社会的条件が形成されてきた今世紀の社会の在り方について取り組んだ8名と1組の作品をご紹介します。
20世紀後半以降、人、資本、情報の移動は世界規模に広がりました。2010年代から本格化したスマートデバイスの普及とともに、オーバーツーリズム、生産コストと環境負担の途上国への転嫁、情報格差など、グローバルな移動に伴う問題を抱えたまま、私たちは2020年代を迎えました。そして、2020年に始まった国境のないパンデミックにより、人の移動が不意に停止されたものの、資本と情報の移動が止まる気配はありませんでした。かえって、資本や情報の本当の姿が見えてくるようになったと思えます。豊かさと貧しさ。強さと弱さ。私たちの世界のいびつな姿はますます露骨に、あらわになるようです。
展覧会タイトル「遠距離現在 Universal / Remote」は、資本と情報が世界規模で移動する今世紀の状況を踏まえたものです。監視システムの過剰や精密なテクノロジーのもたらす滑稽さ、また人間の深い孤独を感じさせる作品群は、今の時代、あるいはポストコロナ時代の世界と真摯に向き合っているようにも見えます。本展は、「Pan- の規模で拡大し続ける社会」、「リモート化する個人」を軸に、このような社会的条件が形成されてきた今世紀の社会の在り方について取り組んだ8名と1組の作品をご紹介します。
- 期間 7月3日(水) - 9月1日(日)
- 場所 2号館1F アート平台