【広島 蔦屋書店】映画『まちの本屋』上映会&大小田監督トークイベント
トーク|上映
2号館2F SQUARE GALLERY 2024年 12月21日(土)
70年もの間、地域から愛された、わずか10坪の小さなまちの本屋小林書店の日常とその秘密と大きな決断を追ったドキュメンタリー映画の上映と、大小田監督による撮影の裏話などを盛り込んだトークをお送りする、「まちの本屋」上映会&大小田監督トークイベントを開催致します。
まちの本屋
ストーリー
ストーリー
兵庫県尼崎市。立花駅前から続く商店街にあるのは売り場十坪の小さな本屋、小林書店。小さな本屋を取り巻く環境は厳しく、この20年間で書店は半数近くまで減った。そんな中、店主の小林由美子さん、昌弘さん夫婦は様々なイベントを開催したり、地元客を大事にする商売で店を続けてきた。しかし、突然、昌弘さんを襲った脳梗塞。店を続けるべきか悩む由美子さんは改めて書店という商売と向き合う。その時、見えてきたものとは…
「小林書店」
1952年、小林由美子さんの両親が尼崎市内で創業。幼少から商売の大変さを見てきた由美子さんは本屋はやらないと決めていたが、会社員で夫の昌弘さんの一言で店を継ぐことを決意する。
2020年12月、小林書店の実話から生まれた小説「仕事で大切なことはすべて尼崎の小さな本屋で学んだ」(ポプラ社/川上徹也著)が発売された。
まちの本屋ができるまで
2015年、熱烈な小林書店ファンという出版社の社員に勧められ、由美子さんが登壇する講演会を聞きにいったのが小林書店との出会いだった。
2015年、熱烈な小林書店ファンという出版社の社員に勧められ、由美子さんが登壇する講演会を聞きにいったのが小林書店との出会いだった。
小さな本屋のきびしい現状を紹介しつつ、話題の中心は「小さな店だからできることがある」。力強く、温かく、ユーモアにあふれた話に時間はあっという間に過ぎた。深く感動し直感的に映画を撮りたいと思ったが、性分から踏ん切りがつかなった。
そこで、まずはJR立花駅近くにある小林書店に行ってみることにした。時間帯が悪かったのか意外にも客は少なく賑わう店内を想像していたため少し戸惑った。由美子さんは「時間大丈夫?」と気遣ってくれた後、両親から店を継いだ経緯、阪神淡路大震災がきっかけで傘を売るようになった話などしてくれた。それも講演会と同じような熱量で。勧めてもらった本を購入し、大満足の時間を過ごした。
その後、数年にわたり通ううちに映画を作る決意をし、撮影協力をお願いする手紙を出した。撮影期間は2019年夏から年末まで。その時間はとても楽しく充実し、たくさんのことを考え、気付きがあった。その私にとっては宝物のような時間を疑似体験してもらえるような映画にすることが編集のテーマとなった。
私は由美子さんに本を勧められると思わず買いたくなる。その理由は本の内容を、近所で起きた出来事のように、まるで身近な世間話のように、話すことだと分析している。そのため映画の中でも由美子さんが本を紹介するシーンは長くした。皆さんはどう感じるだろうか。
ちなみに「由美子さんより本が好きな本屋さんはたくさん知ってるけど、由美子さんより人が好きな本屋さんは知らない」は、私がこの映画を作るきっかけをくれた出版社社員の言葉である。その人はもちろんのこと、小林書店、妻、撮影に協力して下さった全ての皆様に心から感謝しています。ありがとうございました。
大小田直貴
(EventManagerに遷移します。)
【プロフィール】
大小田直貴(おおこだなおき)
監督
大阪芸術大学映像学科卒業後、テレビのドキュメンタリー番組を演出。本作がドキュメンタリー映画の初監督作品。
まちの本屋について
私たちが手放してはいけない風景、失ってはいけない場所がここにある。私は幼いころから本が好きで本屋が好きだった。近所の小さな本屋で幼年誌を買ってもらうのが楽しみだった。そのうちにコミックを買ってもらうようになり、文庫本を買うようになって、一人で遠くまで出かけることができるようになってからは、大型書店にも行けるようになった。
しかし、私を育ててくれたのはあの小さな本屋だった。
子供が一人でも安心して買い物に行ける場所。
少し背伸びした文化の香りを感じられる場所。
日々の暮らしの中での楽しみを見つけられる場所。
豊かな読書の世界へいざなってくれる大切な場所。
そんなかけがえのない場所であった小さな本屋を思い出す。
私の原風景がここにあった。
広島 蔦屋書店 文学コンシェルジュ 江藤宏樹
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日時
12月21日(土)11:00 - 16:00(10:30 開場)
- 場所 2号館2F SQUARE GALLERY
- 定員 50名
- 参加費 0,000円(税込)
- 予約 WEBのみ