【広島 蔦屋書店】陶器と暮らし
1号館1F ギャラリースペースで、「陶器と暮らし」をテーマに蚤の市を開催いたします。
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【ある日の食卓】
年が明けて間もなくの、風が強い日だった。わたしとNちゃんは、青さんと花さんからお誘いを受けた。
「すき焼きでもごちそうするよ。」
すき焼きに飛びついたわけではないが、わたしたちは顔を見合わせる隙もないくらいの素早さで「ぜひ!!」と言っていた。
青さんは、ゆったり穏やかなしゃべり方の男性で、花さんは笑顔がとてもチャーミングな女性。二人が並んでいる姿をみると、こちらまで優しい気持ちになる。
指定された場所は、古民家をリノベーションした青さんのギャラリー。門から玄関へ続く飛び石を跳ねるように進めば、自然と気持ちも軽くなっていく。今から始まる時間への期待だ。
挨拶もそこそこに二階に通されると、板張りのオープンスペース。明るさを抑えたダウンライトの下の小さなテーブルに肩を寄せ合うように座り、わたしたちの密やかな会は始まった。
竹かごの中に、たくさんの箸置き。ひとつずつ手に取りながら選ぶあいだに、緊張もほぐれていく。Nちゃんはつるんとした透明なガラス、わたしは美濃焼きの箸置きを選んだ。「いいお肉と、とてもいいお肉、どっちがいい?」と青さん。もちろん、「とてもいいお肉」。青さんが鉄鍋で焼くとてもいいお肉を花さんが解説しながら動画に収めている。
取り分けるのに用意してくれていたのは、陶器の小ぶりな椀。Nちゃんの小さい手にも、うまく収まる。小さなテーブルの上を、陶器の白さが明るく照らす。バックに流れる鍵盤の音に合わせるように、わたしたちはしゃべり続けた。最近の出来事、仕事のこと、好きな本のはなし、天然知能について。言葉が、すき焼きの湯気とともに立ち上って消えていく。
食卓には、いつでも笑いがあるといい。食べることで、気持ちを落ち着かせ整理していく。会話があれば、なおさらいい。陶器はそんな食卓に寄り添う、大切な一部なのだ。
広島 蔦屋書店 コンシェルジュ 犬丸
【お取り扱いブランド】
【各社リンク17社】
- 期間 4月2日(火) - 5月14日(火)
- 時間 10:00 - 22:00
- 場所 広島 蔦屋書店 1号館1F ギャラリースペース