【広島 蔦屋書店】 冬のかごとブローチ

愛しい小さな宝物

幸せを感じる事柄や瞬間はそれぞれだ。物だったり、音楽だったり、香りで幸せを感じる事もあるし、誰かと過ごす時間だったり、思い出だったり。

それは人と比べるものではない。そしてそれはたくさんあった方がいい。だからわたしはいつでも何かに恋をしていたいのだ。

ある遠い冬の夜、初めてのアルバイト先の人間関係でつかれていたわたしを連れ出して、ある場所につれて行ってくれた人がいた。そこは閉店時間の過ぎた彼のお店。彼が勤める古着屋さんだ。お香の匂いが漂い、オールディーズが流れ、古着と雑貨が並ぶお店で彼は色んな話をしてくれた。古い音楽のすばらしさや、古着や骨董の歴史。物の善し悪しもまだ分からないわたしは楽しくて興奮した。Blues Brothers、ビンテージのアクセサリー、そして心地いい2人の時間、色んなものにいっぺんに恋をした。

外が明るくなるまで話した帰り際、彼がわたしの手に何かをそっとおいた。かわいいと言ったうさぎのブローチだった...

その時の甘くかけがえのない時間と小さなブローチはまぎれもなくわたしの宝物だ。

そんなわたしの愛しい小さな宝物たちは

大人になった今も時々そっと元気をくれて

何気ない日々を柔らかに包んでくれる。

【お取り扱いブランド】

月の環