【お菓子博 旅のお菓子のお話】piece of cake!
「ラウラのキャラメリゼ」
ラウラとの出会いはドイツのブクステフーデという小さな町だった。
夫がブクステフーデの路上でギターを弾いていると「素敵な曲ね。これ私が作ったケーキなの。食べてみて。」と言われたことをきっかけに仲良くなった。
夫がブクステフーデの路上でギターを弾いていると「素敵な曲ね。これ私が作ったケーキなの。食べてみて。」と言われたことをきっかけに仲良くなった。
ブクステフーデ滞在中、私たちはラウラと彼女の恋人ダビッドと一緒に過ごす機会が多かった。彼らの家はまるで夢のような場所で、あらゆる物に彼らの愛情が込められていた。レコード棚には、彼らが大切にしてきた音楽が並び、それぞれのレコードが物語を語っていた。彼らは音楽を流しながら、レコードのエピソードを楽しげに話してくれた。
窓からはブクステフーデの可愛らしい街並みが広がり、ラウラは得意げに「とてもラブリーでしょ?」と語りかけた。その一言に、私はただただ頷くしかなかった。
ラウラが教えてくれたことは、好きなものに囲まれて過ごすことはとても素敵なこと。
ドイツを後にし、オランダへと向かう私たち。ラウラが手渡してくれたお土産は、彼女お手製のナッツのキャラメリゼ。高速バスの小さなテーブルにナッツのキャラメリゼと瓶入りのコーラ、ネットフリックスでダウンロードしておいたジブリ映画。
うん、確かに好きなものに囲まれて過ごすって気持ちがいい。