【展示】大橋麻里子「赤と蜜柑」

アート
銀座 蔦屋書店 インフォメーションカウンター前 2025年03月29日(土) - 04月18日(金)
アーティスト・大橋麻里子による展示「赤と蜜柑」を、2025年3月29日(土)〜4月18日(金)の期間に開催いたします。
 
今回の展示では幼少期の記憶を基に制作した新作を発表します。
 

「Episode48」、2025、H400×W400×D25mm、パネルにアクリル・メディウム
 
[作家より]
幼い頃、私の家には蜜柑の木がありました。昆虫が趣味の父が購入したもので、毎年春から秋にかけて玄関先に置かれた小さな蜜柑の木にアゲハチョウが繰り返し産卵に訪れました。それは季節の風に乗りいつの日か旅立った蝶が古の住処へ戻ってきたかのようにも見えました。
アゲハチョウは赤やピンクなど暖色の花の蜜を吸い、蜜柑や檸檬など柑橘類の実がなる木の葉に卵を産み付けます。卵から幼虫、蛹を経て成虫になるまでおおよそ1、2か月、この成長過程の様子から蝶は変容の象徴とも言われるように、小さな生命は自然の摂理の下日々移り変わっていきます。「赤と蜜柑」はアゲハチョウの一生のはじまりから終わりまでの時間を意味しており、この変容のなかに見たさまざまな景色が今でも朧気に思い出されます。
今という時間は常に流れ過去になっていくように、私たちが拾いきれない膨大な時間が存在しそれらは「見えなかった景色」となり蓄積されていくように感じます。その行き来の術のひとつが記憶であり、視覚で捉えられた数少ない景色からその前後の物語を紡ぐように描きたいと思います。
 
「Episode49」、2025、H530×W455×D20mm、パネルに綿布・アクリル・メディウム
 
[アーティストステートメント]
本シリーズは過去に撮影した写真やドローイングなどを中心に自身の生活や経験に基づく「目に見えていた景色」から、その裏側にあった「見えなかった景色」を浮かび上がらせるような意識の下制作を行っています。
私たちが抱える記憶の多くは時間の流れと共に朧気となり霧の中を漂うかのようにはっきりとその姿を捉えることはできません。記憶の中にかすかに留まる「見えなかった景色」は曖昧さや非現実性を伴い、まるでリアルとフィクションの狭間のようにも思えます。ここに日本の漫画表現に見られるモノクロの世界観やコマ割り、フキダシといった時間性を感じさせる技法を取り入れながら、視覚で捉えられたわずかな景色の前後に存在した物語を描き出したいと思います。
 
[アーティストプロフィール]
大橋 麻里子 Mariko Ohashi
兵庫県神戸市出身
2014 年 京都造形芸術大学 美術工芸学科洋画コース卒業
2016年 多摩美術大学 大学院博士前期課程 美術研究科油画専攻修了
2014 ~2016年 神山財団奨学生

主な展示
2025年 What You See underneath(YOD TOKYO)東京
2025年 SHOWCASE by Artsticker(アートかビーフンか白厨)東京
2024年 ARTFAIR ASIA FUKUOKA 福岡
2024年 KAMIYAMA ART カドリエンナーレ(上野の森美術館)東京
2024年 踊る線/躍動の色 大橋麻里子 個展(MASATAKA CONTEMPORARY)東京
2023年 暮らしの音を知る-大橋麻里子 個展-(studio FILT.)愛知
2022年 WHAT CAFE EXHIBITION vol.22(WHAT CAFE)東京
2022年 台北當代2022 台湾
2022年 ART TAIPEI 2022 台湾
2022年「 体温の痕跡/移ろう箱 」大橋麻里子×中根航輔(katsuya susuki gallery)東京
2022年 Cross Story 大橋麻里子 個展 (Gallery Yukihira)東京
2020年 time in a bottle 大橋麻里子|齊藤拓未(MASATAKA CONTEMPORARY)東京
2019年 Komposition (Sansiao gallery HK) 香港
2018年 REUNITE(MASATAKA CONTEMPORARY) 東京
2017年 未来の途中の星座(京都工芸繊維大学美術工芸資料館) 京都
2017年 ART OSAKA 大阪
2017年 アートフェア高雄 台湾
2016 年 FACE 受賞作家展「絵画のゆくえ」( 損保ジャパン日本興亜美術館) 東京
2016年 第11回三井不動産商業マネジメント・オフィス・エクスビション 東京
2016年 SEZON ART AWARD( SEZON ART GALLERY) 東京
2015 年 ゆらめく森で(MASATAKA CONTEMPORARY) 東京
2014 年 はじまりの部屋(康耀堂美術館) 長野    
                   
受賞歴
2024年 KAMIYAMA ART カドリエンナーレ 光田由里賞
2019年 松坂屋名古屋 いい芽ふくら芽 入選
2016年 SEZON ART AWARD 入選
2015 年 損保ジャパン日本興亜美術賞FACE2015 優秀賞
2015 年 横浜アートコンペティション2015 審査員特別賞(天野太郎賞)
2014 年 京都造形芸術大学卒業制作展 学科賞受賞
2012 年 第18 回三菱商事アート・ゲート・プログラム 入選

パブリックコレクション
・富邦藝術基金會 Fudon Art Foundation
・株式会社チャーム・ケアコーポレーション
 
[販売について]
作品は銀座 蔦屋書店店頭、アートのオンラインマーケットプレイス「OIL by 美術⼿帖」にて販売いたします。
店頭:3月29日(土) 10:30~販売開始
オンライン:3月31日(月)10:30~販売開始
※作品はプレセールスの状況により展覧会会期開始前に販売が終了することがあります。
 
\オンラインストアで購入する/
2025年3月31日(月)10:30~販売開始
  • 会期 2025年3月29日(土) - 2025年4月18日(金)※終了日は変更になる場合があります。
  • 時間 当店Webサイトをご確認ください。※最終日は17時まで
  • 場所 銀座 蔦屋書店 インフォメーションカウンター前
  • 主催 銀座 蔦屋書店
  • 問い合わせ先 03-3575-7755
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