「一人旅がもっともはやく旅ができる」、イギリスの作家キプリングの言葉だ。

だがこの本にある3人の旅は、速さや効率はあまり気にしない。仲間と共に旅先にあることがもっとも大事なのだ。

縁あってNYで出会った3人は、夜遊びな彼らの主食から名前をとった「MIDNIGHT PIZZA CLUB」を発足。

思いつきでネパールのランタン谷への３人旅を決める。これは世界一美しい谷と呼ばれる巨大なスケールの中をトレッキングする、1週間の旅の記録だ。

テレビディレクター、写真家、俳優。

クリエイティブを生業にするだけあり、異国にあっても言動はしなやかだ。

彼らの旅はすべてが眩しい。その昂ぶりや無邪気さも、圧倒的な自然も、そこで暮らす人々や動物たち、良いことも悪いことも輝いている。

それは彼らが心から世界を楽しんでいるからで、それこそが創作というものの源泉なのだろう。

旅を楽しむことは人生を楽しむことだということを改めて実感させてくれる。

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